かんしょう用
桜のつぼみがふくらみはじめる頃
あなたはわたしの前からいなくなってしまう
あなたをわすれるつもりはないけれど
わすれられるはずもないけれど
わたしは今までしてきたように
あなたをガラスケースに押しこめて
もう二度とふれることのできない
おもいでに変えてしまうでしょう
過ぎてしまえば平気だと
じぶんに言い聞かせて
いまはただ その日を待つしかありません
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この詩も「どうしようもなく」と同時期のものです。
「かんしょう」は「鑑賞」と「感傷」をかけてます。
今気付いたのですが、「ダンボール」と素材・内容がほぼ同じ。
「ダンボール」では「全く見えないようにしまい込む」のが、
「かんしょう用」は「見えるけど触れられない」に変わってますね。
特に意図せず書いたのですが、
ちょっと大人になった分の変化なのかな!?って勝手に思ってます。